対人関係でストレスを感じるケースが多い自閉症スペクトラム障害。
コミュニケーションが多かったり、自分の思い通りに優先事項を決めることができない仕事ではストレスを感じる場合があります。
この記事では、「就労移行支援」というサービスを利用して就職された自閉症スペクトラム障害のある方が、実際に仕事でどのような工夫をしているのかをご紹介します。
目次
・自閉症スペクトラム障害(ASD)とは
・自閉症スペクトラム障害の仕事上の課題
・自閉症スペクトラム障害の就職事例
・最後に
自閉症スペクトラム障害は、対人関係の特異性やコミュニケーションの質的な障害が見られる障害。原因は明確ではありませんが、先天的な脳機能の違いが原因と考えられています。
幼児期には物への興味が強く、他者の存在への無関心といった特性が見られることが多いです。目に見えない物の共有は苦手でも、具体的な物や文字などの情報が得られれば、他者とイメージを共有しやすくなる傾向があります。
自閉症は知能指数が通常より高い人・知的障害がほぼない人・重度の知的障害を合併している人まで、さまざまな人に現れる可能性があります。そのため、一人ひとりに合わせたサポートや理解が必要です。
仕事上ではコミュニケーションやこだわり行動など、自身の特性と環境が合わないことで悩むことが多く、職場の人間関係や連携が上手くいかず、長く働くことが難しい場合があります。
実際に自閉症スペクトラム障害のある方が就職した事例から、どのような工夫をして仕事をされているのか、参考にしてみてください。
仕事内容
自閉症の子どもを対象にした児童デイサービスでの事務・運営補助|データ入力、教材作成、掃除、買い物。
工夫したこと
・落ち着いて仕事ができるように、好きなキャラクターの文房具を見えるところに置く。
・息抜きには特に好きな飲み物を、眠気を感じた時はブラックコーヒーを飲む。
・視覚的にわかりやすいように、1日のスケジュールや手順書、見本を準備してもらった。
・目の前に人がいると緊張してしまうので、正面に人がいない場所で仕事ができるようにしてもらった。
・働く前は買えなかったちょっと高いものを「仕事頑張ったし買っちゃおう!」と仕事のモチベーションに繋げた。
仕事内容
IT企業 営業部での事務|データ入力や郵便物の仕分け、発送作業、社内外の電話対応。
工夫したこと
・短めの時間の勤務から、体調を見て徐々に勤務時間を増やした。
・大人数は相談しにくいため、小規模で相談しやすい企業を選んだ。
・口頭だけでなく、図に書いて説明してもらう。
・相談したことを一つひとつ実行していった(確認は1回、電話は語尾まではっきり、時間を逆算して見積もる)
仕事内容
店舗バックヤードでの菓子製造|生地の解凍、生地で餡を包む、洗い物、清掃、スタンプカードの準備。
工夫したこと
・事務職志望だったが、実習を通して物を作る仕事も向いているとわかった。
・1日のスケジュールを紙に書いてもらった。
・複数の仕事を同時進行するのではなく、同じ仕事を継続し、作業スピードを速くすることで周囲に認めてもらえるようにした。
仕事内容
大学キャンパスの清掃|ゴミ回収や缶の分別、芝生や草木への散水作業、清掃で使う道具の洗濯、ゴミ拾い。
工夫したこと
・その日の役割分担やスケジュールをホワイトボードに書いてもらう。
・体を動かすことが好きな自分に合った仕事を選んだ。
・休日は体を休めることと、趣味を楽しむことのバランスをとるようにした。
・作業内容や業務量が増えても、メモをとって覚えている。
いかがでしたか?
ご自身の特性と環境が合わずにストレスを感じることが多いため、工夫することや配慮してほしいことを事前に整理しつつ、就職活動を進めていきましょう。
「就労移行ITスクール」では、コミュニケーション講座によるコミュニケーション面の訓練や、グラフによる体調の変化の管理などを行っています。
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