精神疾患との向き合いかた〜統合失調症②〜 | 就労移行ITスクール

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精神疾患との向き合いかた〜統合失調症②〜

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こんにちは、支援員の岩崎です。

 

前回の私の記事で、統合失調症についてまとめさせていただきました。

 

第2回となる今回は、「統合失調症の治療について知ろう」…ということで、どんな治療が必要で、それらにどんな意味があるのかということを書いていきたいと思います。

 

というのも、統合失調症に限らず、精神疾患の治療には、ご本人もご家族も否定的であったりするケースが少なくありません。

 

特にこのあと紹介する薬物療法に関しては、心療内科を経営している医師でさえ、中には否定的な方がいるくらいです。

 

もちろん、中には薬物療法はあまり効果がないという疾患も存在しますが、統合失調症の場合は非常に重要な治療法となります。

 

そういった、何が、なぜ必要なのか…といったことを、この記事を読んだ方に知ってもらえたらと思います。

 

それでは、内容の方に入っていきましょう。

 

 

治療は薬物療法を軸に、精神療法も取り入れる!

 

◆統合失調症の基本的な治療方法

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統合失調症の治療は、基本的にこの3つを使って行われますが、ひとえに同じ病名であっても、一人一人でかなり個人差があるのが統合失調症です。
そのため、「こうすれば絶対に治る」という確立された治療法があるわけではありません。
また、どのような時期にどのような人と出会うのかによっても、病気の状態が変わってくるといわれています。
そのため、ご自身やご家族の中だけで抱え込むのではなく、医師やカウンセラーをはじめとして、色々な方の協力を得ながら治療を進めていくことが大切です。

 

とはいえ、ご家族との関係ももちろん大切な要素です。
統合失調症の病状や再発のしやすさには、ご家族との関係が大きく影響します。
病気についてきちんと理解し、ご本人が治療に専念できる環境を作り、焦らずに見守ってあげることが大切です。

 

しかし、妄想や幻覚などの陽性症状がひどい場合、ご家族が疲れてしまったり、対応しきれなくなってしまったりする場合があります。
そんな時は、入院することが望ましいかもしれません。
入院することで、家族とのいざこざなどから離れることもでき、症状が落ち着いてくることも多いのです。
入院と聞くと抵抗感を覚える方もいるかもしれませんが、そこまで大げさに考えず、必要に応じて活用してみてはいかがでしょうか?

 

 

薬物療法の重要性とは?

 

統合失調症の治療は、薬物療法、精神療法、リハビリテーションにより行うものだという話をしましたが、その中でも薬物療法は非常に重要です。

 

なぜ重要なのか?

 

治療に用いられる薬には、脳のフィルター機能を回復させる働きがあり、幻覚や妄想を抑え、不安を軽減し、さらに不眠を改善する効果があります。
統合失調症は治療に時間がかかる病気ですが、例えば急性期の間、ずっと激しい症状に苛まれ続けるのはとてもつらいことです。
その症状を少しでも軽減し、健全な状態に近づけることで、ご本人のストレスの軽減にもつながります。

 

言ってしまえば、インフルエンザなどで高熱が出た時に、解熱剤を飲むことで熱が下がり、少し体が楽になる…というのと近いでしょうか?
飲んですぐに病気が治るわけではなくとも、少しでも症状が和らぐことで、身体的にも精神的にも余裕が生まれてくるのです。

 

◆治療に用いられる「抗精神病薬」とは?
統合失調症の治療には精神症状を改善させるための薬である「抗精神病薬」というものが用いられます。
中でも、比較的新しいタイプの抗精神病薬では、ドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンという神経伝達に使われる脳内物質に作用することで、様々な症状に効果があるとされています。
また、新しいタイプのものは、従来のものに比べて副作用が比較的少ないといわれています。
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さて、こういった効果のある抗精神病薬ですが、服薬を続けて調子が良くなってくると、「もう大丈夫だ」と思って薬を飲まなくなってしまうというケースもあります。
一見大丈夫なようでも、それは薬の効果で症状が緩和されている状態。
つまり、服薬をやめてしまうと、症状が再発してしまう危険性が非常に高いのです。

 

「再発したら、またその時に薬を飲めばいいじゃない!」
なんて思ってはいけません。
再発を繰り返せば繰り返すほど、社会機能が低下し、回復するのにかかる時間も長くなっていきます。
そのため、自己判断での断薬は非常に危険。ご家族で協力したり、医師に相談したりして、少しずつ薬の量を調整していきましょう。

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薬の副作用

 

抗精神病薬には、効果が期待できる反面で、病気の症状とよく似た副作用が出る場合があります。
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体がだるくなったり、表情が乏しくなったりなどの副作用は、統合失調症の症状にもありますので、一見すると症状なのか副作用なのかわからない…といったケースもあり得ます。
また、副作用を抑えるための補助薬が原因ということもあります。
副作用らしきものが見られた場合は、どの薬を飲んだ時に起こるのかなどを確認することが大切です。

 

さて、この副作用ですが、薬を飲んでいるご本人にとってはとても苦痛です。
副作用を理由に薬を飲まなくなったり、副作用を見てご家族や周囲の人が薬を飲むのを止めさせたり…といったケースも少なくありません。

 

しかし、勝手に断薬してしまうと、多くの場合で再び症状が激しく現れるようになります。
そのため、もしも副作用らしきものが見られたら、まずは医師に相談し、薬の量を調節したり、薬の種類を変えたり、副作用を抑えるための補助薬を出してもらったりなどすると良いでしょう。

 

統合失調症に限った話ではありませんが、処方された薬が必ずその人の体質に合うとも限りません。
そのため、特に薬を飲み始めた頃などは、医師に相談しながら合う薬を探したりするなどの調整が大切です。

 

 

終わりに

 

いかがでしたでしょうか?

 

統合失調症の治療には何が重要なのか、みなさんに伝わりましたでしょうか?

 

とりあえず、難しい話や理屈はさておいて、私が言いたいことは1つ。

「治療するためにはしっかりと服薬を続けてください」
ということです。

 

中には、冒頭でも書いたように、本人やご家族のみならず、医師ですら薬物療法に否定的な方もいます。

 

ですが、様々な研究の結果として「効果がある」「必要だ」と認められたからこそ、現在の治療の主流になっているのです。

 

統合失調症やうつ病などの精神疾患は、気持ちの問題…いわゆる精神論などでどうにかなるものではありません。

 

きちんとした知識をもとに、適切な治療を行うことが大切なのです。

 

この記事を読むことで、みなさんにも薬物療法の大切さが少しでも伝わればと思います。

 

 

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